2015年4月3日金曜日


豊前小倉
このテーマで読んだ本が、幕末、長州藩と戦った小倉藩を描いた劉寒吉『山河の賦』
ここに登場する小倉藩家老の島村志津摩
彼が気になっていた

苅田二崎で最期を過ごし
その故居跡にあるヤマザクラが志津摩桜と呼ばれていると知った

ここに行こうとずっと思っていたが
ものごとにはご縁、タイミングがある

3月29日
GMTフォト北九州の仲間たちとやっとその機会を得たのだが……
志津摩桜は樹冠に数輪咲いているだけでちと早かった


それにしても堂々たる一本桜
この桜を守り、周辺を整備している方と出会った

田淵力三郎さんという
定年退職した頃、私財を投じてこの桜を守ることを決めたという話に感動した


小倉藩士の末裔である西村忠さんは、格別の思いがわいてきたのだろう
いつまでも志津摩桜の側で田淵さんから話しを聞いていた


志津摩桜から眺める風景
島村志津摩が家臣たちとここで晩年を過ごしていた明治初年頃
天神池の向こうに見える水田は海であったらしい
遠くの山並みには長州藩と最後の激闘を展開した峠がある

目を閉じないと見えない景色があることを知った



© Junichi Nochi(野知潤一)
 
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