小学生の頃、八幡東区の高見学校に隣接する家に鳩小屋があった。同級生がそこに住んでいて、そのお父さんが鳩マニアであった。わたしは、そこを通る度に、鳩たちを羨ましい目で見上げていた。
ある日、少しずつ貯めた小遣いを持って、電車道(当時はそう呼んでいた)を魚町まで歩き、やっと、最初の鳥である十姉妹を、1羽だけ手に入れた。その夜は、眠れないくらい嬉しかった。
ある日、少しずつ貯めた小遣いを持って、電車道(当時はそう呼んでいた)を魚町まで歩き、やっと、最初の鳥である十姉妹を、1羽だけ手に入れた。その夜は、眠れないくらい嬉しかった。
この鳩小屋を見ていると、懐かしい思い出が甦って来る。
たんぼの端にポツンとある、白い漆喰の家の、鳩小屋である。
© Kayoko Shinbara(新原 香代子)