黒崎駅から筑豊電鉄に乗り、30分程二両編成の可愛い電車に乗る。
何とも言えない良い心持ちであった。
ついた在所は直方である。
昭和のかほりと言うより、炭坑景気の巨大な爪痕。
産業、それは人間の業の肯定であって、負、正の両面を持ち合わせるのである。
華やかな時代を謳歌した町なのであろう、今は自浄する力さえ無い様に感じる。
しかし、歴史のある町は視点を変えると面白い。
未だに浜木綿子さんも店頭で優しく微笑を浮かべてたりする。
病院の味わいも新しい建物には無い、深みがあり町に良く馴染み目を引く。
チョット一杯飲んで帰ろうかな、そんな気分にさせてくれる直方。
なかなかオツな町です。
© Michiteru Hori(堀 道輝)