2014年4月9日水曜日


母の暮らす八幡東区の老人マンションには入居者が管理する庭があって、園芸の好きな人たちが丹精込めていろいろな草花、野菜を育てている。

その中でも母の管理する敷地は広い。最初からの入居者なので、隣が空いたら、そこを占拠していくうちに大地主になったのだ。

とはいえ、さすがに87歳では手入れがままならないので、ぼくが手伝っている。この日はトマトとオクラの苗を植えた。イチゴの花もたくさん咲いているので、これから実がなるのが楽しみだ。

桜も敷地に植わっていて、遠出をしなくても花見はできる。桜が終われば、いろいろな花が咲き始める。この写真はアザレア。今年も見ごとに咲き誇りそうだ。

しかし、花を見に来る人たちで冬が過ぎて姿を見せない人もいる。聞いてみると亡くなったということだ。

老人マンションにも春は来る。
でもそれは淋しさと一緒なのだ。


© Junichi Nochi(野知潤一)
 
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