小学校の時この近くに住んでいる同級生とよく遊んだ。
城山と言われる小高い山の上の方に住んでいた子たち。
かつてこの地区は城山小学校の校区だったのだが、煤塵問題で廃校になってしまったようだ。
今は、空気も美しく公害の爪痕さえ感じない。
むしろ、そびえ立つ2本の煙突は小さな煙突たちの『父ちゃん、母ちゃん』にさえ見える。
もう悪さするんじゃねーぞ、と、言わんばかりに優しく見守る。
このマチは工場と共に生きて行く、いつも見える煙突は家族なのだ。
工場の上に日が沈む、これからもずっと。
© michiteru hori(堀 道輝)