2014年12月8日月曜日


約30年ぶりに、3人の同級生たちとともに足を踏み入れた母校・熊西小学校。
正門の脇にひっそりと鎮座するこの石碑に刻まれた言葉。子供だった私達は何の感慨も抱くことなく、先生に言われるがままに暗唱したものだけど、42歳になった今、「すごくいい言葉だね」と口々に言いながら、携帯やらデジカメやらを取り出して撮影する。

どこの小学校よりも遊具が豊富で、合唱コンクールでは全国入賞するのが当たり前で、周囲には三菱化成(現・三菱化学)の社宅が建ち並んでいた、まだプリンスホテル(現・ホテルクラウンパレス)も建っていなかったあの頃。5年生で転校してきた私には、それはそれは濃い独特な文化に戸惑う部分も大きかったのだけど、だからこそ、2年足らずの期間にこんなに色濃い思い出を植え付けてくれたんだと思う。


校庭に出るときは全員必ず裸足になり、男子女子の区別なくワイルドに遊び回る私達にとって、誰かが遊具から落ちて骨折するなんて、当たり前の日常だった。今時は、児童が遊具で遊んでいてかすり傷一つ作るだけで、保護者から苦情が寄せられ、遊具が撤去されてしまうのだとか。

妙にスッキリと、遊具の少なくなってしまった広い校庭を眺めながら、思い出に浸りつつも複雑な気持ちを抱く私達でした。


© Chie Mitsunaga(光永 知恵)

 
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